「種類が多くて違いが分からない…」
「パソコンやゲーム機をインターネットに繋ぎたいけど、LANケーブルってどれを選べばいいの?」
そんな悩みを抱えていませんか?
LANケーブルは種類が多くて複雑そうに見えますが、実はいくつかのポイントを押さえるだけで、誰でも簡単に自分にピッタリなものを選べる んです!
この記事では、LANケーブル選びで失敗しないための 重要なポイント をサクッとわかりやすく解説します。
なぜ、有線LANを選ぶのか?
無線LAN(Wi-Fi)が普及した現代でも有線LANには良いところがあります。それは、
- 安定した高速通信
- 簡単な接続設定
- 高いセキュリティ
無線LANのように電波状況に左右されず、大容量データのやり取りもスムーズ。
特にオンラインゲームをするならLANケーブルはかかせないですね。
設定もケーブルを繋ぐだけで簡単な場合が多く、セキュリティ面でも物理的に接続されているため無線LANのように電波が傍受される心配はありません。
有線LANケーブルをサクッと選ぶポイント
LANケーブルを選ぶ上で絶対に押さえておきたい重要なポイントは次の3つです。
- 通信速度(カテゴリ)
- 結線タイプ(ストレート・クロス)
- ケーブルの長さ
LANケーブルは通信ケーブルなので、通信速度(カテゴリ)が最重要ポイントになります。
通信速度(カテゴリ)
LANケーブル選びで最も重要なのが「カテゴリ」です。
カテゴリとは
カテゴリはケーブルの性能を示す規格で、数字が大きいほど高性能です。
カテゴリ:Cat5e、Cat6、Cat6a、Cat7、Cat8

性能を表すものとして、最大通信速度と最大伝送帯域があります。
- 最大通信速度・・・通信の速さの目安(理論上の最大値)
- 最大伝送帯域・・・一度に送れるデータ量(データの通り道の広さ)
Cat5e | Cat6 | Cat6a | Cat7 | |
---|---|---|---|---|
最大通信速度 | 1Gbps | 1Gbps | 10Gbps | 10Gbps |
最大伝送帯域 | 100MHz | 250MHz | 500MHz | 600MHz |
通信規格 | 1000BASE-T | 1000BASE-T | 1000BASE-T | 10GBASE-T |
そして、押さえてほしいポイントは
- 家庭用通信機器(ルータなど)のほとんどがカテゴリ「Cat6」である
- 接続する通信機器のカテゴリ以上の通信速度は出ない
これらをふまえると、
- コスパ重視なら「Cat6」
- 速度重視なら「Cat6a」
カテゴリCat6aのケーブルを最大限に生かすには、インターネット契約が10Gbpsの通信速度で、ルータやHUB、パソコンなどの接続する機器が10Gbpsに対応していることが前提になります。
オンラインゲームで通信速度を重視したい場合はCat6aのケーブルを選びたいところですが、この前提条件がそろっていないと意味がありません。
LANケーブルにはカテゴリの互換性があります。
これは接続する機器のカテゴリとLANケーブルのカテゴリが違っても通信ができるということです。
なので、カテゴリCat6aのLANケーブルを買っておけば、接続する機器がカテゴリCat6a以外でも接続できます。
Cat7,Cat8のケーブルを選ばない理由
実は家庭用のルータやハブなどの通信機器の多くはカテゴリCat6です。
Cat7,Cat8に対応した通信機器は家庭用では販売されていません。
Cat7,Cat8のLANケーブルを使っても、ルータがCat6だったらCat6以上の通信速度は出ません。
ということは、接続する機器がCat6の場合、Cat7,Cat8のケーブルを買ってもCat6のケーブルを買っても通信速度は同じです。
どんなにLANケーブルの性能が良くても、通信機器の通信速度に依存します。
結線タイプ(ストレート・クロス)
一般的なインターネット接続にはストレートケーブルを選びます。
クロスケーブルは2台のパソコン同士を直接接続するような特殊な場合に使用します。
間違ってクロスケーブルを買って、ルータなどに接続すると通信できないことがあるので注意が必要です。
ケーブルの長さ
必要な長さを正確に測り、適切な長さを選ぶのがベスト。
ですが、LANケーブルは最長100mまで使えるので多少長くても問題ありません。
実際にLANケーブルの長さで通信速度や安定感の違いを感じたことはないです。
有線LANケーブルの知っておきたいポイント

ここまでが重要なポイントになりますが、ここからは知っておくとより最適なLANケーブルが選べるポイントを紹介していきます。
- ケーブルの形状
- ケーブルの内部構造
- シールドの有無
- その他
ケーブルの形状
ケーブルの形状は大きく分けて3種類。
用途によっても変わりますが、好みで選んでも問題ないです。
家の中を長く配線するときは、個人的には戸のすき間なども通しやすい「フラット」タイプをよく使います。
ケーブルの形状 | 用途 | |
---|---|---|
スタンダード | 太い | 通常の配線 |
フラット | 薄い | 床下、すき間の配線 |
スリム | 細い | 狭い場所の配線 |
ケーブルの内部構造
LANケーブルには単線とより線があります。
家庭用で使用する場合はケーブルが柔らかくて曲げやすい「より線」を選択した方が配線しやすいです。
単線・より線のメリット、デメリット
メリット | デメリット | |
単線 | 通信の安定性が高い | ケーブルが硬い 曲げにくい 取り回しが悪い |
より線 | ケーブルが柔らかい 曲げやすい 取り回しが良い | 通信の安定性が単線より低い |
シールドの有無
家庭用のほとんどのLANケーブルはシールド無し(UTP)です。
LANケーブルにはノイズ耐性をあげるためにシールド付きのものもあります。
以下のように表示されています。
- シールド付き → STP
- シールド無し → UTP
家庭で使用する場合はノイズの影響を受けることはあまり無いため「UTP(シールド無し)」で問題ないと思います。
ただし特定の家電(電子レンジなど)が動いているときに通信が不安定になることがある場合は、「STP(シールド付き)」を試してみることをおススメします。
その他
そのほかにも種類があるので、いくつか紹介します。
屋外用ケーブル
屋外の厳しい環境用に作られたケーブル。
紫外線、雨、人や動物による損傷といった屋外特有のリスクから守るため、耐候性や耐久性が高められています。
家の外を配線する場合には必須です。
PoE対応ケーブル
LANケーブル1本でデータ通信と電力供給を同時に行うためのケーブルです。
Cat5e以上のLANケーブルであればPoE対応ですが、使用条件に合ったケーブルの選定が必要です。
用途別オススメLANケーブル
とりあえず配線したい
とりあえずコスパ良く配線したいのであれば、カテゴリCat6のLANケーブルがオススメです。
このLANケーブルは長さと色のバリエーションが比較的多いことがポイントです。
ポイント | 仕様 |
---|---|
カテゴリ | Cat6 |
結線タイプ | ストレート |
ケーブル長さ | 0.5,1,2,3,5,10 m |
ケーブル形状 | 極細(スリム) |
内部構造 | より線 |
シールド有無 | UTP(シールド無し) |
その他 | ツメ折れ防止カバー付き |
持ち運びたい
持ち運びには巻き取りタイプが便利です。
ケーブル仕様
ポイント | 仕様 |
---|---|
カテゴリ | Cat6 |
結線タイプ | ストレート |
ケーブル長さ | 2.5 m |
ケーブル形状 | フラット |
内部構造 | より線 |
シールド有無 | UTP(シールド無し) |
その他 | 巻き取りタイプ ツメ折れ防止カバー付き |
家の壁際を配線したい
ケーブル部分がフラットタイプのケーブルがオススメです。
ケーブル仕様
ポイント | 仕様 |
---|---|
カテゴリ | Cat6 |
結線タイプ | ストレート |
ケーブル長さ | 0.5,1,2,3,5,10,15 m |
ケーブル形状 | フラット |
内部構造 | より線 |
シールド有無 | UTP(シールド無し) |
その他 | ツメ折れ防止カバー付き |
屋外に配線したい
耐候性に特化した屋外用ケーブルがオススメです。
屋外用を選ぶ際は、ケーブルの外側を覆っている被覆(ケーブル一番外側のカバー)の材質が表記されているか、材質が屋外に適しているかを確認しましょう。
ケーブル仕様
ポイント | 仕様 |
---|---|
カテゴリ | Cat6 |
結線タイプ | ストレート |
ケーブル長さ | 5,10,15,20,30,40,70,100 m |
ケーブル形状 | スタンダード |
内部構造 | 単線 |
シールド有無 | UTP(シールド無し) 十字セパレーター |
その他 | PE(ポリエチレン)2重被覆 ツメ折れ防止カバー付き |
1階から2階に配線したい
物理的にケーブルで配線するのであれば、とにかく長いものを選ぶ必要があります。
これはとにかく手間がかかるため、コンセント電源を使ったLAN接続がオススメです。
まとめ
今回はLANケーブル選びの重要ポイントを中心に解説しました。
家庭用のLANケーブルで迷ったときはカテゴリ「Cat6」のストレートケーブル。
長さは最大100mまで通信はできます。
家の中であれば、UTP(シールド無し)で大丈夫です。
LANケーブル選びの参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。